大腸に炎症がおきている状態です。
原因は多岐にわたり、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群などの病気を原因としていることも少なくありません。
原因
- ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、カンピロバクター、O-157大腸菌への感染
- 抗菌薬や抗がん剤の使用
- 遺伝
- 免疫異常
- アレルギー
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 過敏性腸症候群
潰瘍性大腸炎について
20~30代の若者を中心に、幅広い世代に見られる炎症性の腸疾患です。炎症の拡大範囲によって「直腸炎型」「左側大腸炎型」「全大腸炎型」などに分けられます。抗炎症剤、生物学的製剤の注射・点滴などによって治療します。
クローン病について
10代後半~20代によく見られる炎症性の腸疾患です。特に男性に多く見られます。抗炎症剤、生物学的製剤の注射・点滴による治療を行います。
根本的な原因は未だはっきりと解明されていません。口内、小腸、大腸などの消化器で炎症が起こります。小腸での症状の有無を確認するためには、小腸カプセル内視鏡検査が有効です。
過敏性腸症候群について
検査でははっきりとした原因が見当たらないにもかかわらず、腹痛、下痢、便秘などの症状を伴い、それが持続する状態です。20~40代の、比較的若い方によく見られます。
問診や採血によって症状や心身の状態を把握することが第一です。ストレスが原因である場合には、整腸剤の処方とともに、そのストレスへの対応を患者様と一緒に考えます。
年齢を重ねるに従って病気が隠れている可能性が高まりますので、状況に応じた検査・治療を行います。大腸カメラ検査が必要になることもあります。
また、便秘型あるいは下痢型の過敏性腸症候群に対する特効薬も開発されておりますので、それらの使用も有効です。
症状
- 腹痛
- 下痢、便秘
- 吐き気、嘔吐
- 血便
- 発熱
- 貧血
など
検査方法
問診によって症状を詳しくお伺いし、考えられる病気をご説明いたします。主に投薬治療を行い、症状が改善しない場合には、大腸カメラ検査を行うこともあります。
また、ウイルスや細菌を特定するための迅速検査・培養検査も必要に応じて行います。
予防法
細菌やウイルスから身を守る方法として、風邪の予防と同じように、手洗い・うがいが有効です。